スースダイ、カンボジアよりアサノです。
その電話の中で
「なぜカンボジアに来たのですか?」
「SuiJohは今後どうなっていきたいですか?」
など色々と会話をしたなかで、会って話をしましょうと言う事になり、
僕らはカフェで朝7時から会う事になりました。
それにしても、
カンボジア人の朝は早い!!!
普段朝は7時半に起きるので、1時間以上の早起きとなりました。
カフェに着くと、中には初老のカンボジア人紳士がいらっしゃいました。
その方が SuiJohに興味を持っていただけたメイさんでした。
僕を見つけると「アサノさんですか?こっちこっち」と日本語で僕を向かいの椅子に招いてくださりました。
そして前回書いたような”不安”はこの頃にはなくなっていました。
SuiJohのメンバーの一人が王立プノンペン大学に通っており、「学長のメイさんを知っている?」と聞いたら知っていたこともありますが、
何より疑うよりも、やっぱり信じていたいと思うわけです。
(だから8年に1回くらいの割合で、残念な出来事に出会うのかもしれませんが、でもちょっとずつ成長している、はず!)
メイさんはポルポト以前、カンボジアから留学生として神戸大学へと渡りました。
しかしポルポトによる影響により帰国ができなくなってしまいました。
大学院を卒業後に日本で勤務をしていましたが、その後は国連関連(だったと思います)で仕事をするため、イタリアへ渡り、事務局長を歴任されたとのこと。
しかしながら、人生の後半はカンボジアに戻り、カンボジアへ何かを恩返ししたいとの思いで、高給取りでもあった職を辞し、カンボジアへと戻ったのです。
一通り、お互いの話をしたあと、メイさんはおもむろに、目を輝かしながら、
「アサノさんはシルクに興味ありますか?」
と黄金色に輝く生糸の束をテーブルの上に置きました。
それを眺めながら、メイさんは今後の夢を話してくれました。
すでにメイさんはシルクのリサーチセンターをプノンペン大学内に建てており、
今後はカンボジア国内でシルクを(蚕、桑を含め)生産できる体制を作っていく。
その製品化などで一緒に何か出来ないか、と言ったありがたいお話でした。
先日、シェムリアップにてシルクで有名なアーティザン・アンコールの工房へお邪魔させて頂いた時も聞いたのですが
カンボジアで売られているシルク商品の7割近くの生糸は輸入されているそう。
カンボジアはもともと、シルクの王国でもあり発祥でもあったのですが、今は輸入にたよっているというのが現実のようです。
それを100%カンボジアで地産し、製品化までする 。
カンボジアの土壌で育った桑に、カンボジアの風を感じた蚕が生糸をつくる。
そのためのプロセスとして、すごーーく簡略化した構図です↓
<1>農村部の余った土地に桑を植える。
(すでにコンポンスプーのある場所に数ヘクタールの桑畑あり)
<2>桑が育ったら、その農村で蚕の養殖を委託する。
<3>シルクを買いとり、農村部も現金収入を得られるとともに、
今の生活への影響を出来る限り最小限に抑える。
Kingdom of Wonderful by silk projectですね〜〜〜!
このブログが数年後に、こんな話が最初にあったなぁぁ!懐かしい!!
今はシルクの王国へ着実に歩んでいる、カンボジアの誇りを胸に。
なんて思える日がくるように、コツコツと前を向いて頑張るのみ!!