カンボジア 縫製業の現在地。2013年の記事を遡る。※集団失神

スースダイ、浅野です。

今日は2013年の9月23日に起こった事件をピックアップ。
ちょうど5年前の今日の記事です。

複数の失神事件の原因は食事か。

カンボジアの縫製業でこれまで見られてきた、一度に大量の労働者が失神するといった現象は、栄養失調や低賃金といった要素が大きく関わって引き起こされたものである。
そのようにNGO団体のコミュニティ法教育センター(CLEC)が発表した。
そのレポートによると、被験者となった95人の労動者のうち33%に栄養失調の症状が見られ、25%は危機的なほどに衰弱していたと言うのだ。

「痩せている人が多すぎ、とても危惧しています」と、被験者へのBMIテストを実地したCLECのコンサルタントは話した。
縫製業で働く労動者達が1日に消費するのは平均1,598カロリーだが、工業環境で中程度から重度の肉体労働を行うためには少なくとも3000カロリーを摂取する必要がある、と報告されている。
また、レポートによると、適切な栄養価のある食事をきちんととろうと思えば、月に75ドルはかかる。しかしカンボジアの最低賃金である月額80ドルのみを収入としている人々にとっては、これは高すぎる値段であり不可能である。また、低賃金、栄養失調以外の、失神を引き起こす原因としては、過労や不十分な換気、水へのアクセスの悪さなどがあるようだ。

一度に何百人もの労動者が失神する、といった現象は、長い間カンボジアの縫製業のみに見られる特有の風土病のようなものでありました、と話すのはカンボジアアパレル労動者民主組合連盟の副代表Kong Athit氏である。「この病がメディアに露出し始めたのはここ数年のことですが、実際には1990年代から時折起こっていました」

「97年と98年にあったのは覚えています。それが今日までも続いているのです」とAthit氏は話す。かつて工場の労動者であったAthit氏は、実際に失神していく労動者の姿を目の当たりにしたことがあると話す。そして、労動者達をいまだ失神に至らしめる最大の原因は、工場オーナーや製品のバイヤー達に対して労動者の労働環境を考慮するよう、カンボジア政府が圧力を十分にかけることができていないこと、またそれを行おうとする政治的意思も低いことにある、と彼は話す。

「バイヤーのブランド企業や工場オーナー達にはもっとすべきことがあると、私は思っています」とAthit氏は話す。

賃金の引き上げに加えて、工場が労動者達へ間食などを提供するよう、レポートは呼びかけている。また、海外ブランド企業に対しては、労動者達の栄養失調に関するコメントを発表すること、そしてカンボジア政府に対しては労動者への食料提供をサポートすることを、それぞれ呼びかけている。

しかし、レポートの中で訴えられている栄養不良と低賃金との相互関係は、カンボジア縫製業協会(GMAC)の代表Ken Loo氏にとっては些か懐疑的なものであったようだ。「十分にものを食べる経済力が彼らにないなんて、馬鹿げた話ではないでしょうか」と昨日彼は語った。「携帯電話は買うのに食事はできないなんで、私にはおかしな話に思えますが」と話す。80ドルの最低賃金とは別に、大半の労動者達は残業代やボーナスをゲットし、だいたい月に150ドルは稼いでいる、とLoo氏は話し、この金額は1人で暮らすのに必要な額を十分に満たしている、とした。

<個人的な考察>

この頃の集団失神に対する専門家のコメントは大方が ”栄養失調”や”工場の環境の悪さ”が取り上げられていました。
それに対して、懐疑的な想いを強く持っていた某縫製業のオーナーと実際に集団失神が起こった工場を何件も訪ねた。

その結果、このニュースにも書いてあるような危惧されるような痩せている人はほとんどいない。むしろ、ふくよかな人の方が多かった。

そして状況を直接ヒヤリングすると、驚きの結果がわかった。

おそらく、最初に倒れた人は本当に体調がわるいのか、失神をしていまった。
それを助けようとした周りの工員さんが、例えば白目を向いている人、痙攣している人の光景を目にして、ショックを受けたかのように、倒れ始めたというのだ。

小学校の時にあったような“もらいゲロ現象”と似ているな、と。

その後、それに付随する調査を進めるなかで、この国特有の問題がそこにはある、
と考えるようになった。

またこのオーナーは世界各国で工場を運営してきた経験があるが、
このような集団失神が起こった国は他には無い、と言っている。

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